休眠特許活用に一筋の光明。民間の威厳とは
(引用元)
プロジェクトでは、大きな市場が見込めないなどの理由で商品化に結びついていない特許技術を活用する。電機大手「富士通」が、外食時に予算内の商品を端末に表示する技術や、塗料を使わない金属の発色技術など七つの特許を提供。NHKや宇宙航空研究開発機構(JAXAジャクサ)も協力する予定だ。
商品化に向けて知恵を絞るのは、高崎経済大学、高崎商科大学、県立女子大学の学生15チーム125人。
(引用ここまで)
日本では現存する特許登録件数約90万件の内、60万件が休眠特許といわれています。
特許権というのは独占排他権ともいうべきもので、非常に強力な権利なんですね。
それをとったはいいが眠らせてしまっていたら産業界の発展には寄与しないのですよ。
もちろん事業化が難しいという理由がほとんどだと思いますけど。
でも眠っている以上新たなビジネスチャンスは生まれないわけで。
というわけで国が主導して休眠特許の活用を推し進めているんですが
まだまだ形にはなっていません。
休眠特許を保持しているのは主に大企業。それを中小企業に使用させるという
主旨なんですがマッチングは困難を極めるわけです。
そんななか富士通のこの動き。はっきりいって素晴らしいと思います。
私が休眠特許について、さる企業担当者に独自取材した際、
「使えないから休眠させちゃうんだよ。それに本当に使えそうなのは出さないよ」
と聞いたことがあります。
富士通の場合、それなら外部の若い人に考えてもらおう!と発想を転換できたということですね。
もちろん様々な事情があるのでしょうが、それでも期待したい取組みです。
やっぱこういうのは民間だなー。