大企業が特許を開放している理由
(引用元)
(引用ここまで)
中央日報で韓国にとってはとても明るい話題が掲載されていました(詳細は上記リンク先から見てください)。
サムスングループが保有する特許を中小・ベンチャー企業、個人に開放するとのこと。
ちなみに、韓国のLGグループは既に段階的に特許を開放しています。
ここで気になるのは、世界に名だたるグローバル企業が次々に特許開放に動いているということです。
今年初め、テスラモーターズに続けとばかりに、トヨタ自動車が
・燃料電池車に関する単独特許を2020年まで
・水素ステーション関連については永久に無償化する
という空前絶後の発表を行いました。
テスラモーターズが自社特許の公開に踏み切ったのは、EV(電気自動車)に必須となる充電ステーション網(従来の車でいうところのガソリンスタンド)が普及せず、“結果EV自体の普及が世界的に足踏みしている状況を打開するため”、という見方が大勢です。
トヨタ自動車はFCV(燃料電池自動車)を普及させようとしており、EVと同じ轍を踏まない為にも、“FCVに必須となる水素ステーションを早期に普及させるため”、特許を開放したと見ることができます。
なんだかビデオテープのVHSとベータ戦争を思い出しますね。
さて、今回サムスンが解放するのはモバイル機器、ディスプレー、通信、半導体、エネルギーなど約10分野・合計3万8000件(3400件は無償)とのことですが、テスラモーターズやトヨタ自動車と違って既に世界中に普及して久しいものばかり。
国の産業力を高めるため、そしてそれがサムスンの利益につながるという見方もできますが、
・実施する際の使用料で企業の延命をはかる
・無償特許について、特許を開放したといっても手放したわけではないので、使用者のビジネスが確立されてから有償とし利益を得る
ためと勘ぐってしまうのは私の心が曇っているからでしょうか。